9月11日(日)、千葉の九十九里浜に於いて「浜マラソン」が開催された。江戸の測量学者である伊能忠敬の出身地千葉にあやかっての開催らしい。
スタート地点は山武市本須賀海岸。午前8時に受け付け開始、9時スタート。受付時は薄日が差す程度の曇り空でラッキーと思ったのも束の間、スタート時は快晴、すでに32℃。
申込者は120名だったが実際に集まったのは約80名。この暑さでは仕方ないかも…。平均年齢は見た感じ30代半ばくらいか。
80名中30名がフルマラソンで50名がハーフ。私?…当然フル。しかしスタート地点に立ってみて早速後悔した。都心で感じる暑さとは違い砂浜の暑さは別物だ、チリチリする。
片道10キロのコースを2往復。制限時間は20キロの折り返し地点で3時間。ゴール地点で7時間。参加条件として水1リットル以上と1000Kcalの食料を背負って走らなければならない。
午前9時スタート、皆一斉に湿り気のある波打ち際まで駆け出してからひたすら銚子方面に向かって北上する。4キロを超えた辺りに1ヶ所橋を渡らなければならない場所があり、その間(約10分ほど)は走ってはいけないことになっている。ほどよく休息できる有り難い場所だ。市街地を走るマラソンとは違い砂浜は足の運びが重く歩幅も狭くなるので、42キロ走り通せるかということよりも、まずは制限時間内に中間地点までたどり着けるかが心配だった。暑さでヘトヘトになりながら背負った水タンクからホースで吸い出して水分を取るが、体温と外気でお湯状態。冷たい水がどれほど有り難いか痛感。それでも何とか時間内に中間地点に滑り込んだが、たとえ折り返しても残り21キロは無理か?とリタイアすることを真剣に考えた。しかし、ここでリタイアしたらカッコ悪くて社員に言えない!だからやるしかない!! と思い直した。頭から水をかぶって、こんなに飲んで走れるの?と思うほどがぶがぶと水を飲み身体を冷やし、持参した食料を口にするとみるみる回復。気を取り直したところで再スタート。
後半戦の制限時間は4時間、今のコンディションでは決して余裕のある持ち時間ではない。
午後の日差しはますます威力を増し、容赦なくわが身を疲労させる。30キロ地点を超えたころから頭痛がし始めた。初期の熱中症?と思いながらも、先月の99キロマラソンを思い出すと、音を上げるにはまだまだ早い!と思えた。やはりあの経験は大きかった。
後半戦はハーフの人達がすでに競技を終えていることもあり、人影はまばら。ふと気付くと前も後ろも人っ子一人見えない。
広い九十九里浜を貸し切り状態。とにかく走歩しぬいて何とか制限時間内(6時間30分)に完走できた。
先月の99キロマラソンは、距離の長さと上り坂の多いことに閉口したが、今回は暑さと砂浜という劣悪な条件に悩まされた。「フルマラソン2回完走!」が今年の目標だったので、よく吟味せず内容を調べもせずに申し込んでしまったのが先月の99キロ奥多摩マラソンとこれ。とんでもないものにエントリーしてしまったとも思ったが、考えてみればこれほど"自分自身と格闘し、また新しい自分を発見できた大会"も他にはなかったと思うので、そういう意味では最高の選択をしたのかもしれない。
まあ、とにかく今年の目標の一つはクリアしたので、まずは自分をちょっとだけ褒めてやりたいものだ!