3月4日、埼玉県中小企業振興公社主催の経営者研修で計20社、26名の方が弊社にお越しになった。内容は弊社の企業活動(TQMやISO等)を紹介して欲しいというもの。以前であれば、おこがましくてお断りしていたが、最近はできるだけお受けするようにしている。お話しさせていただく内容をまとめる課程で、自社の活動を再確認&客観視することもできるし、いろいろ参考になるご意見もいただけるからだ。
正直申せば、16年間やり続けてきた改善活動だが、未だに若干?の「やらされている観」がある。これを打破するためにどんな活動をしているかに重点を置いてお話しした。
そのためにまずは "自分を変えよう!"と思い立ったことは、1月の年頭の挨拶で書いた。今までの私は「正論」ばかりを並べ立て、正しいことなのだからやるのが当然だと「正しさ」をひたすら念仏のように唱えてきたような気がする。実際の活動は生身の人間が行うという当たり前のことに気付いていなかった。私が感じる「正しさ」は、私固有のフレーム(物差し)を通して見たときの正しさであるわけで、色も形も違うフレームを持っている人たちに、同じ価値観を押しつけることにそもそも無理があったのかもしれない。「この方法が正しいのだからやってください!」と言っても、その人はそう思っていないこともあるということだ。とは言え、分からないとも言えず仕方なく頷く。それを見た私は"わかってくれた"と思い込み期待値が高まるものの、実際は分かっていないから期待が外れることになり、「なぜできないの?」と苦言を呈すような悪循環が始まる。こんなことだとせっかくやっている活動に自主性が生まれてこないのも当然かもしれない。
『人が正しいと理解することよりも、正しさという基準が先んじていたということだ』
"なぜそれをするのか? それをするとどんな効果があるのか?" そしてそれらはすべてお客様のために行うものであり、その効果はいずれ我が身に返ってくることを理解してもらえれば、自然と活動にも自主性が芽生え、深みが出て、実際の効果も今まで以上に上がってくることになる。 昨年来「心を込めた活動をしよう」と邁進してきたが、社員の理解も徐々にではあるが深まり、やっとそれを実現できる可能性を感じ始めたこの頃です。