社長(増田)がジャンルにとらわれず不定期に更新していきます

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第4回北海道ツーリング

2013年8月

今年は北海道行きのフェリーがなかなか取れず、当初は仕方なく東北ツーリングを企画していた。しかし8月初めの秋田・山形を襲った豪雨とそれによる大きな被害を見た妻が心配し、初めて計画の中止を求められた。家で待つ身になれば当然と一度は謙虚に諦めたものの、ある晩北海道行きのフェリーに空席を発見し、思わずそれを抑え急遽旅立つことと相成った。

<8月12日>
AM6時出発、天気は快晴なれどこの時すでに30℃、今日も暑くなりそうだ。仙台までの走行距離は360Km。今年はなぜか途中の渋滞は一度もなく、仙台までスムースに辿りつくことができた。途中仙台城に立ち寄り伊達政宗像に挨拶し、その後仙台港へ。 乗船手続きをし、19時出航。部屋は恒例の特等個室だが、帰り便は2等の大部屋が取れているだけ。個室に変更できる事を祈る。先週はいい天気だった北海道だが、今週は芳しくない予報をTVが伝えている。夕食を済ませ明日からのルートの確認しながら早めに就寝。

<13日>
穏やかな海原を一晩航行し、11時に薄曇りの苫小牧港に到着。ツーリングにはちょうどいい天候だ。今回のコースは苫小牧→襟裳岬→帯広泊→釧路→摩周湖→北見泊→網走→稚内泊→小樽→札幌泊→屈斜路湖→苫小牧。おおよそ北海道を一周する予定だ。11時半、いよいよスタート。見なれた埠頭を後にして一路襟裳岬を目指す。15分も走った頃、「スピードの出しすぎ要注意!」の看板を見た直後、ネズミ捕りをしていたが幸いセーフ。早々と北海道警の洗礼を受ける。交通量の少ない一直線の道路、飛ばしたくなるので要注意! 
日高地方はサラブレッドの産地、美しい馬たちが大草原でのびのびと育っている。襟裳岬に近づくにつれどんより重い雲が垂れこめてきた。今にも降りそうなので合羽を着こみ臨戦態勢。岬への到着は15時30分、濃い霧のため視界は極めて悪い。その後更別を通過し、帯広まで一気に北上。18時宿に到着。


真っ直ぐな一本道

北見駅前

スピード注意!

枝幸付近の海岸

4回目の宗谷岬

<14日>
朝食はコンビニのおにぎりをほおばり、8時出発。十勝川に沿って走る国道242号線で太平洋を目指し南下、海岸線を一路釧路目指して走行。天気予報は雨だったので、朝から合羽を着込んでいたが、普段の行いがいいせいか、すぐに晴れてきた。釧路市街を抜け厚岸到着が12時。14号線を北上し、摩周、屈斜路湖を目指す。14時、摩周湖に向け山道を登っていると霧で10メートル先も見えなった。これほどの霧は経験したこともなく、渋滞も発生していたためUターン。摩周湖は諦め屈斜路湖へ進路変更。2年前に立ち寄ったアイヌ村に行きたくて屈斜路湖を目指したのだが、発見できず諦めた。よくよく考えると阿寒湖だったと後で気付いたが、結局行けなかったので悔いが残った。北見着17:30。

<15日>
宿で朝食を取り7時出発。美幌町経由で網走市街・サロマ湖を通過し、その先の稚内を目指す。とにかく走ることが目的なので観光には一切興味のない私。本日の天気予報は、午後稚内方面で激しい雨が降ると言ってたが、果たしてどうなるやら。午前中は快晴、すこぶる気持ちがいい。オホーツク海に面したまっすぐな一本道、スピードを出したくなる心を抑えながらのツーリング。65~70Km/Hrをキープして走るが、ときどき地元ナンバーの車が100キロくらいで追い抜いて行くと、つい連られることもある。最北端の宗谷岬で昼飯をとるつもりだったが、途中腹ペコになり枝幸町付近の道の駅で握り飯をほおばった。宗谷岬に着いたのは14時。最北端のモニュメントに来たのは三度目、ここはいつ来ても人が多い。気恥ずかしいが並んで写真撮影。自分の次の人にカメラを渡してお願いするのがここのルールだ。その後しばし芝生でゴロ寝、波の音と風の音で身も心も軽やかにリフレッシュ。予報に反してここも快晴だ! その後稚内市内の宿を目指すが、近くに納沙布岬ならぬ「ノシャップ岬」があるというので立ち寄ってみた。稚内湾にある小さな岬だった。今夜の宿はこの岬の眼と鼻の先。こちらでは夕食にフランス料理が振る舞われた。日本最北端の町の小さな宿でフランス料理とは予想外だったが、なかなかどうして美味だった。22時を過ぎたころから雷を伴った豪雨・・半端じゃない雨だ。これが昼間だったらと思うとぞっとする。明日はどうなるやら。

<16日>
目覚めると昨晩の豪雨が嘘のように薄日が射していた!本当に私は晴れ男かもしれない。朝食後7時半出発。今日はサロベツ原野を左手に見ながら、ロマンチック街道と呼ばれる日本海に面した一般道をひたすら小樽に向け南下。350Kmの一本道
。風景は富良野に似た感じで、天塩から苫前の街道には大型の風力発電機が数十基設置されており、その真下を走り抜ける時の姿は圧巻だ。しかし残念だったのはこの地にある発電機のほとんどが外国製らしい。日本メーカーは何をしているのだ!と落胆した。 しばらく進むと、留萌の近くの道の駅にニシン御殿のような建物が保存されたレストランがあった。ここで食べたイクラ丼とニシンそばの味は格別だった。小樽到着は16時。この地は昨年5月にも訪れたが、観光客の多いこと。渋谷並みの人出だ。お目当てにしていた小樽ガラスのストラップを買い、今夜の宿泊地である札幌に移動。夜ススキノに繰り出すも夜遊びする余力なく、札幌ラーメンを食べて早々に就寝した。


巨大な発電機

ロマンチック街道

留萌付近の道の駅

 


支笏湖湖畔

<17日>
とうとう今日が最終日、予報では札幌、苫小牧周辺は強い雨とのこと。9時に出発したが、すでにどんより曇り空。今日こそは覚悟しなければならないかもと、スタート時から合羽を着込んで計画通り支笏湖と洞爺湖を目指した。11時半支笏湖に到着。今にも降りそうだが降らない、なんだか守られている感じがするほど。その後洞爺湖を目指すも時間的に余裕が無くなり、洞爺湖手前5Kmで進路を苫小牧に反転した。山道を抜け国道36号線に出て苫小牧に着くころは、またもや薄日が差してきた。結局、毎日雨の予報が出ていたが、道内では一滴の雨に当たることもなかったのは奇跡かも。苫小牧港到着は15時半。17時に乗船手続きをし、帰り便の大部屋チケットをランクアップするため個室か寝台のキャンセル待ちをしたが、なんと本日は1席もなし。


タコ部屋以上!
今日は土曜日だからUターン客で満席のようだ。初めて大部屋を見て驚いた。表現が適切でないかもしれないが、映画で見る刑務所の独房よりすごい!と思った。布団の幅は座布団サイズ(幅60~70cm)で、それが5cm間隔でずらっと並んでいる。寝返りも打てない。しかも私のお隣さんは180cm越えの大男で、まるでアザラシ君。どう見てもそこで寝られるわけなし!と判断し、歓談室で椅子を並べて寝た。いやー、今まで経験したことのないことだったが、これはこれで大いに楽しめた。楽しい北海道ツーリングもあっという間に終わってしまったが、来年も必ずまた来よう!と心に誓った。

<18日>

10時半、かんかん照りの仙台港に無事着岸。いよいよ川口までの360Kmを残すのみ。昨日の北海道とは打って変わって、ジリジリするほどの天気。バイクで走っていても35℃の風はぬるい。今日は盆休み最後の日曜なのでUターンラッシュは覚悟していたが、不思議なことにほとんど渋滞らしき渋滞はなかった。この暑さで脱水症状にならぬよう、途中3度SAで休息を取り、16時に無事川口に到着。「やっと帰ってきましたね!」と迎えてくれた女房殿の笑顔を見たとき、まずは「心配を掛けて申し訳ない!」と一言、その後心の中で「来年もよろしくお願いします」とつぶやいた。今回の通算走行距離2530Km
本当に楽しかったーーー!


バイクのインパネ

イクラ丼も最高だった!

美味かったニシンそば

靄の支笏湖

船窓のからの海


フェリーの夜の甲板