木曽の御嶽山が噴火した。
9月27日、社員旅行先の九州で「御嶽山噴火」の一報を聞いた。30年近く前にも噴火はあったので、当初は「ああまたか」程度の軽い驚きだった。
宿に着きTVをつけると、命からがら下山した方の映像が目に飛び込んできた。亡くなった方も多数いるらしい。これは尋常ではない、異常事態だと認識を新たにした。
木曽の御嶽山・・それは我が社にとって、また我が家にとっては聖地同様の場所だ。160年ほど前の幕末期、我が先祖が黒船と対峙するための大砲を作って隆盛を極めていたころ、2代目増田安次郎がご奉納した白河権現像が御嶽山の御神体になっているからだ。
そのご神体が鎮座しているのは頂上の剣が峰。そこには60~70㎡ほどの踊り場があるが、そこで雨あられのごとく飛び交う噴石で三十名近い方が損傷死されたと聞く。なんとも痛ましく悲しい出来事で、かける言葉も見つからない。
冒頭に述べた通り、9月27日から社員旅行のため九州に出かけたが、行き先を決めるに際し、実は御嶽山も候補地に上がっていたのだ。社員の多くがまだ御神体を見ていないからというのが理由であったが、今回は関門海峡に設置されている大砲(幕末期に活躍した長州の鋳物師が、増田安次郎の指導を受けて作ったもの)を見に行こうということで、御嶽山は先送りとなった。もし行っていたらと思うと身も凍る思いがした。残念ながら、御神体も噴石の直撃を受け痛々しい姿になっているのをニュース映像で見た。いつの日か復旧作業が行われる時には、会社を挙げて参加しなければと強く感じている。兎にも角にも、亡くなった方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
在りし日の御神体 白河権現像 |
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見る影もなくなった 噴火後の剣が峰 |