先日2021年度上期のQCサークル活動発表会が行われた。7チームによる部門横断型の小集団改善活動で、半年かけて活動した成果を発表する場だ。半期で終わらないテーマもあって、昨年新発売した「自己循環型スーパーマスコロイダー」の開発チームに至っては、三年かけての活動だった。特筆すべきは機器の性能を左右する特殊な軸受け構造の耐久試験に2万時間を費やした。24時間回しっぱなしの二年間。長い歴史を振り返っても、これほどの時間を費やした性能試験は他に例がない。気の遠くなる活動だったが、世界に輸出する以上、十二分に確認しなければ安心できないということだ。
当社のQCサークル活動は、5S活動や健康経営・SDGs活動などと共に人材育成に係わる大きな原動力になっている。社員にとっても、ただ決められた仕事をするだけではなく、問題解決能力を向上し、生きる力を身につけるためには必要不可欠な活動だ。「問題解決型」「課題達成型」「施策実行型」「未然防止型」など、テーマによって使い分けるが、「"QCを"するのではなく、"QCで"仕事をする」、こうなるためには、日常業務により得られるデーターと真剣に向き合うことが求められる。品質は一朝一夕には良くならない。継続的改善をすることでしか高品質は担保できない。会社には三つの品質がある。製品やサービスの質、人の質、会社を運営するシステムの質、、、これらすべての質の向上を目指す。
また、来年の100周年には「自工程完結企業になる!」ことを目標に掲げているが、果たして間に合うか否か。この活動の目的を全員がしっかり理解することが重要であるとともに、目指すべきゴールをしっかり示すことが肝要だ。「三歩進んで二歩下がる」の繰り返しだが、諦めずに進む以外にない。