先日、川口で建築業を営む40代の社長さんが5年ぶりに来社された。町おこしの件で来られたが、会うなり「増幸さんはどのように社員教育や方針管理などしているのですか? 社内に掲示されている「Super6S"夢"活動って何ですか? 自分は現在、ある大学のMBAコースに通い、勉強しながら経営について試行錯誤している。増幸さんは、会社の雰囲気も社員の方の応対もいいので是非聞かせて欲しい」と質問された。
突然だったので答えに戸惑ったが、『5Sをバカ真面目に27年やってきた結果かも。5Sを「職場の美化運動」と位置付けているうちはあまりいい結果を出せないが、5Sは「改善活動」だと考えると、終わりのない活動になる。整理、整頓、清掃、清潔、躾の「整頓」を掘り下げると、必ず「3定(定位、定品、定量)」に行きつく。"あるべきモノが、あるべき場所に、あるべき量ある"ということだが、この「あるべき量(定量)の維持」が難しい。言いかえれば「適正在庫の実現」ということになるが、それは発注点管理や納期管理、果ては品質マネジメントにも直結しており、これらを実現しようとすると「QCサークル活動」の立ち上げも必須になる。また、立ち上げてしばらくは活性化するが、2~3年するとマンネリが生じ、活動が鈍化する。常に活性化させるために「遊び心の醸成」や「外部発表会への参加」「表彰制度の制定」等々、会社としての在り方も見直すことになる。当然だが、会社の業績がよくなったら"利益の分配"を約束し、モチベーションアップに繋げる。"来年の自分はどうありたいか"を具体的に創造してもらい、そうなれるようPDCAを回し挑戦する環境を作り、会社としても全面的にサポートする。これが現在展開しているSuper6S"夢"活動であり、こんな感じで27年間やってきた結果、現在の社風が出来上がったということだと思う。』と答えたが、これは私の偽らざる思いだ。
継続は力なり"を信じ、今後も愚直に展開してゆく。