先日本当に嬉しいことがあった。営業部のK君から「弊社の製品をご検討いただいているお客様が社長に会いたいと仰っている」と聞き、先日お二人の社長様とお目にかかった。
ご用向きは「弊社のSuper6S活動に感動した!表向き素晴らしいと感じても裏を見るとそうでもない会社が多い中、増幸の活動は裏も表もなく素晴らしい!このような活動をしている会社は信頼できる!当初は他社メーカーの製品を購入する予定でいたが、是非増幸産業とお付き合いしたい」と言ってくださった。社長様方の会社では7S活動を展開しているそうだが、思うような成果が出ておらず悩んでおり、どうしたらこのような活動ができるのかを教えてほしい。また、願わくば今後友人としてお付き合いしたいとのお言葉までいただいた。23年間に及ぶ活動が認められたようで、本当に嬉しかった。
しかし、実を申せば弊社の活動も平たんな道のりではなかった。挫折しかけたことも何度もあった。「社風を変えたい!」の一念の基、平成6年にスタートしたのが5S活動だが、なかなか社員に浸透せず、「もうやめた!」とちゃぶ台返しをしかけたこともあった。その時今は亡き父から「やめるのは簡単、でも一度やめたら2度目はないよ」と言われ思いとどまった。あの時の父の一言があって現在の活動に繋がっているが、続けることの大切さを今改めて痛感している。
また、生意気ながら申し上げると「今が瀬戸際60点」は私の信条。これが活動の継続に役立っているとよく言われる。仮に、今が悪い状態であっても悲観することはない。現状を素直に受け入れ、どうすればよくなるかを考え、愚直に実行すればいい。また、今がとても良い状態だったとしても、いつまでもそれが続くことはない。浮かれて手を抜けばすぐに左前になり落第する。どちらの状態にあるにせよ"今よりもっと良くするためにどうするか?"を考え、常に65点を目指して進むことだ。20年まえの60点は今の200点かもしれないが、それでも「今が瀬戸際60点」・・・これが継続の原動力だ。
個人目標であれ、部門目標であれ、会社としての目標であれ、それを達成するには「テーマを決めPDCAをしっかり回す」以外にはなく、「その回し方の理解」と「それを回せるスタッフの育成」、そして何よりも『会社はこれをやり続けるのだ!』という"強い意志とぶれない姿勢"を社員に知らしめることが大切だと思っている。結果ではなくプロセスが重要、プロセスがしっかりしていれば結果はおのずとついてくる。要するにPDCAがしっかり回っているかどうかがカギとなる。
このような活動をしていると、ときに"増幸学校"とか"増幸教"みたいなどと揶揄されることもあるが、これこそが事業を永続させる唯一の道であると信じてやみません。