月に一回発行される社内報「MASUKO TQMニュース」は、今月で創刊300号を迎えた。
一度の休刊もなく、まる25年が経過したことになる。
5S活動を始めて3か月目の1995年2月に創刊したが、当時は新工場建設中であり事務所と仮住まいの鳩ケ谷工場を結ぶ"情報の懸け橋"としてスタートしたものだった。
創刊号の巻頭言には『手探りで始めた5S活動も3ヶ月を迎え、効果が見え始め皆の意識も少しずつ高まりつつある。5S活動を自己・相互啓発の手段としてとらえ、皆で育ててゆきたい』と綴られていた。当時の私は自他ともに認める"5Sバカ"で、意気込みが強すぎて社員の意識が追いつかない状況だったこともあり、一日に何度も「厳重注意!」の声を発していた記憶が蘇る。当時の社員にとっては"やらされ感満載の活動"だったと思うが、「継続は力なり」で 5S ➡ TQM ➡ Super6Sへと進化・新化・深化を重ね、今では当社の企業文化(社風)としてしっかり定着していることは嬉しい限りだ。 何事も続けることが肝要だが、現状維持ではなく"今よりもっと良くするためにどうするか"を常に考え、「変化」し続けなければならないという思いでやってきた。今までは"あるべき姿"を追求をしてきたが、この数年は"ありたい姿"、すなわち未来志向で"理想の追求"を意識してきたと言える。
活動の本来の目的は「社員の能力を向上し、職場の活性化を図り、その結果として企業の発展に努める」というものだが、もう少し言葉を加えれば『人財の育成に努め、人間性を尊重し、やりがいのある明るい職場を作り、企業の体質改善・発展に寄与し、社員が幸福を実感でき、永続できる企業になる』ということだ。この四半世紀を振り返ると、三歩進んで二歩下がるの繰り返しだったが、私が目指す「中小企業の理想の姿」にもう少しで手が届くところまで来ている。
2年後の創業100周年を目指し、もう一皮剥けたいものだ。